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瀬戸内国際芸術祭 2022

瀬戸芸のターミナル港である高松港にそびえる「Liminal Air -core-」(大巻伸嗣)。カラフルな柱の一部はミラーとなっていて周囲の景色を映し出す

 

瀬戸内12の島々と2港で
春・夏・秋の開催

 「海の復権」をテーマに掲げる「瀬戸内国際芸術祭 2022」(瀬戸芸)が4月14日スタートを切った。2010年から3年ごとに行なわれているが、今回は春(4月15日〜5月18日)、夏(8月5日〜9月4日)、秋(9月29日〜11月6日)の開催となった。開催地は、瀬戸内海の12の島と高松港、宇野港の2港で、3シーズン開催している島もあれば、1シーズンのみの島もある。
 
 新型コロナ感染症拡大という逆風下での幕開けとなったが、感染症対策には万全の体制が敷かれている。島へフェリーを利用する際には港で検温が義務づけられ、体温に問題がなければリボンをもらい手首に巻きつける。このリボンがなければ作品観賞はできないルールになっており、感染症対策にはぬかりがない。
 
 瀬戸芸の醍醐味は、フェリーを利用しての島巡り、作品巡りにある。直島、小豆島、豊島、女木島、男木島など大小さまざまな島の作品を観賞することになるが、どの作品を見るのか、どうようなルートで行くのか、その攻略法、プランは無数だ。基本的にはフェリー、バス、レンタサイクルを駆使することになるが、のんびりと歩きながら廻るのもよし、限られた時間内でどれだけ作品が見られるかゲーム感覚でチャレンジするのもよいだろう。

直島の自然を最大限採り入れた長屋を建設するThe Naoshima Plan「住」(三分一博志)。今秋の完成後は福武財団の寮として運営される

女木島の海の家であった寿荘を活用した「小さなお店プロジェクト」。建物内では飲食、ショッピング、作品観賞などが楽しめる

多人数でプレイが楽しめる卓球台なども置いている「ピンポン・シー」(原倫太郎+原游)

島の内外から集めた品々を壁に埋め込み、展示販売する「リサイクルショップ複製遺跡」(五所純子)。すべて売れた際には、その壁を壁材として活用する